黒執事

黒執事は大好きでアニメやミュージカルなど色々な方が脚本を担当されたものを見てきました。枢やな先生の原作も然りです。
  
結論から言えば僕はこの寄宿学校編もといクリケット編は面白かったと思います。だらだらした展開だったと言っている方もいますが、僕はこれで良かったと思いました。
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分の2がスポーツ(クリケット)でも、いいじゃないですか。シエルとセバスチャンがどの様にズルをして勝ち進むのか、とか、しっかりりと描かなきゃそれはそれで絶対に気になるはずです。
  
とくにクリケット編はP4の性格がよく表れていましたし、これが彼らの素の表情なんだなぁーなんて思いました。
  
僕は、キャラ達がちょっとシエルに近づいていい関係になりそうだなー、仲良くなりそうだなー……って頃にシエルに突き放されるのが黒執事の醍醐味だと思っています。
  
切り裂きジャック編やサーカス編でも、シエルの冷たさにゾクッとしました。次の18巻でどうなるのか楽しみです。
  
最後に一つ。
  
シエルの復讐が黒執事の全てですが、復讐する敵が全く分からないいま(17巻時点)、シエルがどの様に成長して、仲間と信頼を築いて、復讐する手段を調えるのかはとても重要だと考えています。「悪魔で執事」なセバスチャンではありますが、復讐を悪魔の力であっさり成し遂げられてもつまらないですしね。
  
物語の展開は全体を考えて、長くても早くてもいいので、一つのシリーズをきっちり描いて欲しいです。

 

 

 

 

 

頑張って読んでもルールがよくわからない(苦笑)クリケット大会、やっと終了です。
最後に校長の正体がわかるんですが、詳しくは次巻待ち。
校長に関連して、以前のエピソードが絡んでくるのですが
「え?まだそこ繋がってるの?」と食傷ぎみになりました。
前巻、今巻とクリケット大会メインですが、ここまでしっかりやらなくてもよかったように思います。
日本人になじみのないスポーツなので、大会そのものを楽しむのは少々難しいし、
行方不明の生徒を探すとか、シエルのカタキを探すとか、本来の目的とは逸れて行ってしまう。
「どんな手を使ってでも」シエルが勝つのは見えているわけだから、それ以外の部分をもっと描いて欲しかった。
校長に関する伏線が長かったのと、スポーツマンガになってるとこでマイナス2。
セバスチャンの性格の悪い部分とか、明らかに人でない行動や発言もなくて寂しいところ。

 

 

 

 

 

 

 

連載当初からファンですが、
この学園ものの話、結構好きです。
パクり?なにがパクりなのでしょうか。
最近、他の作品とどこか共通点があると
すぐパクりだとか真似だとか言いますよね。
そういうのは作者に失礼だしこの作品を純粋に好きな方々に失礼だと思います。
文句を言うなれば購読をやめれば済む簡単な話です。
今回の目的の『デリックの捜索』の大きな展開があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本巻は、英国の伝統的スポーツであるクリケットと学生生活の花としてのボートパレードとを描き、さらに校長主催のお茶会にまで突入します。
私はクリケットをやったことがありません。初めてこのスポーツを知ったのは池田潔氏の随筆『自由と規律』によってでした。
向かうところ敵なし。シーズン最高得点をたたき出し、あと1イニングで完全試合を達成しそうな強打者がいたそうです。
相手チームはどうしようもありません。投手をのぞき他の全選手が引き揚げてしまいました。
ままよ。投手がなげた御姫様のようにやさしいボールがとんできます。
すると、かの打者はおもむろに外に踏み出すと虚空にむかって一振りし、自陣に向かったそうです。
悠然と歩く男。観客席の老人たちが涙ぐみながらつぶやきます。
「馬鹿者めが。」「いかにも。しかし、こういう馬鹿がいるうちはまだ我が帝国も……。」
スポーツマンシップを説く逸話ですが、非常に多くのことを伝えていました。
例えばハリー・ポッターでも飛んでいく生きた球を追いかけるクィディッチ、と呼ばれる特殊なスポーツが紹介されていました。映画の中での子どもたちの熱中のありさまが、閉じられた生徒たちの学園空間での喜びと楽しみを良くあらわしていました。
今回のクリケットは学園の中での生徒の振る舞いをうまく絵画としてとらえていたと思います。面白かったです。